8月8日はリユースの日。
リユースを手がける企業・団体で構成された一般社団法人・日本リユース業協会によって制定されました。物が人から人へと循環し続ける様子を連想させる無限(∞)のマークを縦にすると数字の「8」になることから、循環をイメージできるこの数字が並ぶ8月8日を記念日としました。
リユースの日制定の目的
リユースの日は、持続可能な社会を実現するために廃棄物の削減や再利用が重要であるという意識を高めるために制定されました。この日は、私たちが消費者として持続可能な選択をすることの重要性を再確認し、私たちが持っているものを捨てる前に、それを再利用する方法を考えることを促す機会です。特にアパレル業界では、衣類やファッションアイテムの消費が非常に高いため、持続可能な取り組みがますます重要となっています。
リユースとは
リユースとは、英語で「再使用」という意味です。使用済みの製品をごみにせずに繰り返し使うことを意味します。「一つのものを捨てずに大切に使うこと」が文字通りの意味ですが、リユースを可能にする製品の提供、修理・リメイクなどもリユースに含まれます。
リユースと似た意味の言葉で「リサイクル」がありますが、リサイクルとは、一度使用したものを資源に戻して別の製品の資源として再利用することです。一方でリユースは、一度使用したものを捨てずにそのままの形で繰り返し使うことを表します。
リユースとリサイクルの違い
[リユース]
一度使用したものを捨てずにそのままの形で繰り返し使うこと
一度使用したものを捨てずに
そのままの形で繰り返し使うこと
[リサイクル]
一度使用したものを資源に戻して別の製品の資源として再利用すること
一度使用したものを資源に戻して
別の製品の資源として再利用すること
リユースにより、新たな資源の消費を抑えることができ、廃棄物の発生量も減少することで、環境への負荷を軽減することができます。
なぜリユースが必要なのか
では、なぜリユースが必要なのでしょうか。
①埋立地の圧迫
日本では燃やせないごみや焼却後の灰などを、最終処分場(埋立地)に埋める方法で処分しています。現代社会では、廃棄物が増加し続けているのが現状です。しかし、埋立地は限られたスペースしかありません。そのため、廃棄物が増え続けると埋立地もどんどん圧迫されてしまいます。リユースは使用済み製品を再利用することで廃棄物量を削減し、埋立地への負荷を軽減する手段です。
②地球温暖化や気候変動
廃棄物処理に伴う二酸化炭素(CO2)排出量は大きな問題です。使い終わった製品やごみ処理の手段の一つに「焼却」が上げられます。焼却処理の際に排出される二酸化炭素は、地球温暖化や気候変動を引き起こす原因となります。一方でリユースは、再利用することで新たな製品を作り出す必要がなくなるため、その結果 製造工程で発生する二酸化炭素の排出量も削減され、地球温暖化対策に貢献します。
③資源の枯渇
私たちが使っている資源は限られています。特にコットンやリネンといった植物性の素材や鉱物などの自然資源は再生しづらく、枯渇していく傾向にあります。しかしリユースは、使用後も製品を再利用することで資源消費量を抑えることができます。また、リサイクルと異なりエネルギー消費量も低いため、より効率的な資源活用方法です。
私たちができるリユース活動
私たちがリユースに関わっていく方法はいくつかあります。不要になった製品を捨てずに再利用するだけでなく、長く使える製品を選ぶことも大切です。自分にとっては不用品でも、必要な人に譲ることで有効活用できます。
- 購入時に必要性や耐久性を考慮して、長く使える製品を選ぶ
- 不要になった製品は捨てるのではなく、再利用したり修理して長く使う
- リサイクルショップやフリーマーケットなどの中古製品販売を利用する
- 製品回収制度などに積極的に参加する
- 持続可能性を重視した製品やブランドを支持する
これらの取り組みは単体では小さな変化かもしれませんが、多くの企業や私たち消費者が参加することで、大きな影響力を持つことができます。
リユース業界の成長
リユース業界は、過去数年間で急速に成長しており、拡大傾向にあります。財務省の政策広報誌「ファイナンス」でも、2025年には約23兆5,000億円に達すると推計しており、今後も安定的に市場が成長し続けると予想されています。また、日本のリユース品は、その状態の良さや品質の高さから「Used in Japan」として、海外でも注目され人気を博しています。
リユースはエシカル消費のひとつとして、持続可能な消費行動やライフスタイルとして定着していくことが期待されます。
BLUEKNITとリユース活動
BLUEKNITでは持続可能な社会を実現するために、以下の取り組みを行っています。
- 1.トレンドに左右されず長く愛用できるデザインや機能性を追求し、製品寿命を延ばすことで廃棄物削減に貢献しています。
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2.大切なニットウェアをより長くお使いいただくために、一部の商品にてリペアサービスを行っています。BLUEKNIT store サイト上で「リペア対応」と表示されている商品は、リペアサービスをお受けいただけます。
商品のリペアサービス受付開始のお知らせ -
3.生分解可能なウールや天然繊維などの環境に配慮した素材を使用している製品を多く取り扱っています。これにより、製品の生産段階から環境への負荷を少なくすることができ、リサイクル資源として再利用しやすい天然繊維を使用することで、循環するものづくりを目指します。
BLUEKNIT ではなぜ天然繊維の製品が多いのか -
4.BLUEKNIT store では、販売した商品の買戻し制度を導入しています。BLUEKNIT store のネームタグがついている商品は、お客さまのご使用後に当サイトにて買戻し、再び活用することが可能な商品は、洗濯や修繕後にリユース販売をおこないます。販売が難しい状態の商品は、リサイクル資源として活用します。
BLUEKNIT の商品買戻しについて -
5.商品をお届けする際のパッケージングにも注意を払っています。再利用可能な梱包材を使用し、廃棄物削減に努めています。
BLUEKNIT のサステナブル梱包
「リユースの日」は私たちが持続可能な未来へ向けて一歩踏み出すきっかけとなる重要な日です。リユースに関わっていく取組みは、より持続可能な未来へ向けた一歩と言えるでしょう。私たち一人ひとりが意識的な選択を行うことで、アパレル業界全体がよりサステナブルな方向へ進むことができます。ぜひこの日を機会に、リユースへの意識を高めていただければと思います。