なぜ今 生分解可能な衣類が必要なのか

生分解可能なニットウェアを選ぶこと
生分解可能なニットウェアを選ぶこと

近年、環境問題がまずます深刻化しており、その中でもファッション業界は特に大きな負荷を与えています。化石燃料由来の合成繊維や化学物質を多く使用した衣類の製造は、地球温暖化や廃棄物といった様々な環境への悪影響が問題視されており、このような背景から、サステナブル(持続可能)な製品が注目されるようになりました。

今、サステナブルファッションの文脈で語られることの多いキーワードのひとつにBiodegradable(バイオディグレーダブル)があります。日本語での意味は「生分解性」です。

生分解とは、自然界で微生物や酵素によって分解されることを指します。つまり、生分解性のある素材は時間の経過とともに自然に分解され、水や二酸化炭素といった無機物へと変化します。生分解可能な素材を使用することは、環境にとって非常に有益といえます。

生分解可能な衣類を選ぶ意味

生分解可能な衣類を選ぶ意味

綿、ウール、シルクといった天然繊維は自然由来の有機物であり、土中および海水のどちらの環境においても生分解されます。BLUEKNITでは、環境への負荷を軽減するため、生分解可能な素材を使用したニット製品を多く取り扱っています。生分解可能なニット製品を選ぶメリットとして以下のことが挙げられます。

廃棄物問題への対策

私たちの暮らしにおいて、多くの製品が生産され、消費されています。ポリエステルのような合成有機物(プラスチック)は、微生物によってほとんど分解されず、その多くは何十年何百年と非常に長い期間残存することになり、埋め立て地や海洋に大量の廃棄物が残ります。一方、生分解可能なニット製品は自然界で比較的迅速に分解されるため、廃棄物問題を軽減することができます。これは特にゴミ収集システムが確立されていない国々では大きな差となります。

廃棄物問題への対策

二酸化炭素排出量の削減

従来の合成繊維は、石油由来の原料を使用しており、その製造過程で多くのエネルギーと二酸化炭素が発生し、更に使用後に焼却されることで、大気中の二酸化炭素量を増やします。一方で生分解可能なニット製品は、天然繊維やレーヨンなどの再生繊維を使用し、製造時のエネルギー消費量や二酸化炭素排出量の削減に寄与し、総炭素量を増やす事がありません。

環境保護への貢献

地球温暖化や生態系の破壊、生物多様性への悪影響など、人類の活動が自然界のバランスを崩してしまっていることが重大な社会課題となっています。生分解性のある素材の活用により、廃棄物が自然に還りやすくなることで環境負荷を下げ、自然界のバランスを保つことに繋がります。

環境保護への貢献

循環経済促進

素材を原料に近い形に戻して再利用を続けることが理想ですが、現在のリサイクル技術の多くでは、原料の劣化、価値の低下により、使用後の製品が経済的なリサイクルループに戻らないケースがあります。その様な場合も生分解可能なニット製品は、コンポスト処理(微生物の働きを活用して、ごみなどの有機物を分解・発酵させ、有機肥料をつくる方法)などで堆肥化させることで、より大きなループで再利用することも可能です。

地球にも、自分にもいいものを

地球にも、自分にもいいもの

現在社会では、倫理的・持続可能性への関心が高まっており、自身の購買行動に対して意識的な人が増えています。ファッション業界においても、サステナブル性を備えた製品への需要が増え、多くの企業やブランドがサステナブルな素材を採用することで環境への負荷を軽減しようとしています。

「サステナブル」は単なる一過性のトレンドではなく、私たちが地球上で暮らすために必要不可欠な考え方です。生分解可能なニット製品を選ぶことは、おしゃれの追求だけでなく、環境への負荷を減らすことができます。地球にも自分にもいいものを選ぶ、これからの地球環境に大きな変化をもたらすことができる選択肢です。

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